桜蔭、JG、渋渋の校風。

子供がサピ友から聞いてきたというから、有名な話なのでしょう。女子御三家の校風を表した小話。

 

空き缶が道端に落ちていました。

雙葉の生徒はそれを拾い上げ、そっとゴミ箱に捨てました。

桜蔭の生徒は本を読みながら歩いていて、それに気がつきませんでした。

女子学院の生徒はそれを見つけると、缶蹴りをして遊び始めました。

 

なかなか言い得て妙です。

 

さて、師走に入って今さらの話ですが、各校の学園祭。私はアマチュアオーケストラに参加しているので、ついつい管弦楽クラブに足を運んでしまいました。やはり学校によって楽団のカラーが全く違いましたね。

 

まず、桜蔭には度肝を抜かれました。

 

団員の数に対してステージが狭く、きゅうきゅうに並んでいて、最前列はステージの端から20センチくらいしか余裕がなく、落っこちるのではないかとハラハラしました。

 

で、ですよ。

 

譜面台を置くスペースがない(!!)ので、全曲暗譜(!!!)。

 

暗譜で「新世界より」(=ドヴォルザーク交響曲第9番」)全曲演奏。これがどれほどすごいことか、オケ関係者にしか伝わらないのが実にもどかしい。一糸乱れず、整然と演奏しきったのには、ほとほと感心しました。やっぱりあったまいいんだ、この子たち。あれだけ長いと(演奏時間約45分)普通、弓順アップダウンどっちだっけとか、細かいアーティキュレーションなんかところどころド忘れするもんだけどなー。迷いがなかった。

 

別の意味で感心したのは女子学院。

 

これ書いていいのかな、ちょっと迷いますが、ヴァイオリン2ndの子。ステージで大あくび(笑)。楽器を両手に持っているから口元隠すわけにもいかないのだけれど、いや、そういう問題じゃなくて、舞台の上でこんなにリラックスできるのは、ある種のうらやましい才能というか、女子学院=のびのび自由、という等式が腑に落ちた瞬間でした。

 

渋渋は実に微笑ましかった。

 

クラブでも同好会でもなく、この学園祭のために結成されたオケで、頭数が足りないパートがあり、大学生や社会人のOBOG、教職員に助っ人を頼んでいるそう。当然、なかなか合奏練習の予定が合わず、全員揃うのは本番が初めてとのこと。アマオケあるあるです。めちゃくちゃ親近感湧きます。

 

クラシックファンでなくともなじみのある曲ばかりを集めたチャイコフスキー特集、トリは「交響曲第5番」、通称「チャイ5(ご)」の第四楽章。

 

この曲は、何カ所かオーボエのソロがあるのですが、前半と後半で同じフレーズを繰り返すところがあります。ソロは通常、1st(首席奏者)が吹きますが、1stさんはOBの男子大学生(←すんごく上手かった)。おそらく、思い出作りというか、花を持たせるつもりだったのでしょう、後半の2回目の、譜面上は1stのソロを2ndの女子生徒に任せていました。

 

まあ、なんとかわいらしい。上下関係の厳しい部活であれば(そして通常のオケでも)考えられないパート内チェンジです。

 

ところが、その女子生徒、出トチってしまったのです。

 

ちょっと擁護しておきたいのですが、オーボエって楽器は、息を吹き込めば何か音が出るものじゃないんです。せーの、で吹き込んでも出ないんです。スカってしまうんです。初心者はまずそこで苦労します。

 

とてもとても目立つソロなので、緊張もあったのでしょう、構えて吹いているのですが音が出ない。曲は進む。察した1stさんがすかさず拾ってつじつまを合わせました。時間にして1秒ちょっと、1小節くらいの出来事でしたが、見ているこちらの心臓が止まりそうでした。。1stさんったら、なんて男前な! 

 

なんの話でしたっけ。あ、そうそう。校風ね。オケに現れた校風の違いでした。

 

追記)雙葉は聴きそびれてしまいました。無念。

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